ひとりひとりに寄り添った運動支援ができるのが嬉しい
ある母さんから、こんなつらい気持ちを伺ったことがあります。そのお子さんには、走ると蛇行してしまうという課題がありました。
「学校の先生には、顔を振るなとか、身体が横を向いているとか、注意をされます。
でも、そうしないと走れないんです。それで病院の先生に相談したら、走れるからいいんじゃない?と言われる。じゃあどこへ相談したら、この子はまっすぐに走れるようになるんですか?」
お子さんの成長には、お母さんのこころの安定がとても重要なキーワードになります。ですから、お母さんの気持ちに寄り添うことも、私たちの仕事のひとつと言えます。
このお子さんの場合は、まずは走る前に必要なことから成長の手助けをしていきました。今この子には何が必要かをひとりひとりに寄り添って支援して、その効果が出たとき、すごく達成感を感じますし、何よりお子さんだけでなくお母さんたちが喜んでくださるのが嬉しいです。
子どもたちの成長を喜び合う機会がここにあります。
私は、もともと少しマット運動が苦手でした。というのも体育の授業中に後転を練習している時に、怖い思いをしたからなんですが、子どものころは、それを大人にうまく伝えられなくて。マット運動がなければいいのにとさえ思っていました。
発達に課題のある子どもたちは、精いっぱい頑張っていても、それを表現することが苦手です。笑っているから大丈夫と油断していると、「がんばれ」「もう少し」という言葉で追い詰められてしまうこともあります。
どうしてできないのか、どうしたらできるのか、平均的な発達のお子さんが1歩で上がれる1段を、10歩で1段上がればいいように目標を設定して、成功体験を増やしてあげる事で、子どもたちは目の輝きを取り戻してくれます。
そんな子どもたちの頑張りや目標を達成していく姿を、スタッフや親御さんと一緒に喜んでいます。子どもたちが運動を好きになって、将来運動を趣味のひとつにしてくれると嬉しいなと思っています。
チームで一つになって支援を行うので安心して仕事ができます
入社して3ヶ月目、1人で支援を任されたころの出来事です。
多動傾向のあるお子さんではあったのですが、子どもが大声を出しながら走り回ってしまい、どうしようと頭が真っ白になってしまいました。
そんな時、同じ指導訓練室に居た先輩社員が、「大丈夫だよ!」という感じで、私に笑顔を向けてくれました。そのおかげで落ち着きを取り戻し、最後までお子さんに寄り添った支援を行うことができました。
いつも、困りごとや心配ごと、どの方法をとればお子さんが伸びるか、といった事まで、チームで解決していけます。
定期的な研修のおかげで、自分自身の知識や能力も高まってきているように思います。後輩社員が入ってこられたら、私も先輩社員がしてくれたように励ましあっていきたいと思っています。